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【視察3】コロンボ市内幼稚園・保育園見学と家庭訪問

 
 

<ペーリャコダ幼稚園−元スラム街の幼稚園>

スランガニ基金と長年関係のある幼稚園で、一時は教師の給与もスランガニで払っていた。しかし、給与保障が教育への向上とはつながらず、技術指導という点にまとをしぼり、関係していく。園長は、町の住民から信頼を得て、よろず相談を受けている。たとえば、両親が学校教育を受けたことがないため、小学校がその子どもの受け入れを拒否している話を聞くと、小学校へ掛け合いにでかける。

 

<家庭訪問

スラムから脱却したものの、生活はミドルより下という状況である。月3000ルピーの生活は、ささやかな暮らしを維持するのに精一杯でもある。その中で、肩を寄せ合うように家族は暮らしている。

 

よりよい生活のために、海外へ出稼ぎにでている主婦も多い。多くは中東で、出稼ぎのあと、子どもを生むため、兄弟と年の離れた子どももいる。帰ってくると、家の改築を行い、洋裁など、小さなビジネスを開くことのできる状態にまでなっている。

 

 

 

 

野菜の小売をしているお父さんの家は、電気がなかった。自分で立てた家と真っ暗なかまどは、この国の現実を語っているように感じた。日銭は、晴れるとよく売れ、300ルピーぐらい手に入るが、雨だと100ルピーぐらいしか入らないそうである。

 

家庭の誰かがしっかりしていると、家の中が落ち着き、子どもに明るい表情がある。貧しさより家族の絆を通しての豊さを感じる場面もあったが、生きていくという現実にはさまざまな厳しさがあるように思われた。

 

 

 

<コロンボ市内の保育園と幼稚園の見学>

スランガニスタッフが預けている保育園を見学する。町の通りに面した施設は、衛生面に気をつかい、床などはきれいにされているが、託児所としての機能で精一杯と感じる。

 

保育園の系列の幼稚園は、その逆に、道路から一歩離れた静かな環境の中、園庭には固定遊具もある。しかし、園の特質が、英語を教えるということにあるため、カリキュラムも勉強一色であった。保育室内も遊具に乏しく、教室という雰囲気であった。
 

お茶の水女子大学
開発途上国女子教育協力センター

乳幼児保育協力研究実践部門


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