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2018年3月14日更新
辻村みちよ賞選考委員会委員長
お茶の水女子大学 生活科学部長 香西みどり
第2回辻村みちよ賞選考委員会は慎重に審議を行った結果、下記の方を辻村みちよ賞候補者として本学学長に推薦し、了承を得ました。
「辻村みちよ賞」設立趣旨についてはこちらをご覧ください
光畑 由佳 氏(有限会社モーハウス 代表取締役)
光畑氏は本学家政学部被服学科を卒業後、美術企画、建築関係の編集者を経て、1997年、自身の電車内での授乳体験をきっかけに「産後の新しいライフスタイル」を提案するため授乳服を制作?販売する「モーハウス」を設立した。当時の家の外では授乳がしにくい状況を鑑み、授乳服という潜在需要を掘り起こし、授乳服を通して授乳期の女性が家にこもることなく社会とつながりを持ち続ける環境を提供したことは産後女性のライフスタイルに大きなパラダイムシフトをもたらした。モーハウス社で実践する「子連れワークスタイル」はワークライフミックスといわれ、国内外から注目され、女性のチャレンジ章など多くの賞を受賞している。その後も子育てと社会を結びつける活動をするためにNPO子連れスタイル推進協会を設立し、代表理事を務め、母乳育児中の女性に限らない幅広い社会的な活動を行政や専門研究機関と連携し、育児のノーマライザーションに取り組み、女性に限定しないソーシャルアクションとして活動を展開している。
また2014年には北京、2016年にはペルーで開催された「APEC女性と経済フォーラム」に参加してスピーチを行うなど、女性の社会的地位の向上に貢献している。その他「暮らしの質向上検討会」など政府関係の有識者会議委員、内閣府男女共同参画担当大臣表彰(女性チャレンジ賞)審査員、中小企業経営支援分科会委員、茨城県ユニセフ協会評議員、茨城県行政財政改革推進懇談会委員、つくば市行政経営懇談会委員、茨城大学社会連携センター特命教授、茨城大学大学院非常勤講師を務めており、女性の社会的地位向上に関わる多くの役職をこなし、社会貢献をしている。
以上の通り、光畑氏は産後女性のライフスタイルや女性の働き方革命と注目されたワークライフミックスのワークスタイルを提案し、女性の社会的な活躍の機会を増大させる多くの活動を行うことで顕著な社会貢献の功績があり、当選考委員会は辻村みちよ賞受賞者として十分に相応しいと判断した。