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生命と環境4 生物人類学 |
クラス
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全学科 |
履修年次 |
1 〜 4年 |
授業形態 |
講義 |
単位数 |
2.0 |
学期 |
後期 |
曜日 |
金曜 |
時限 |
3.0〜4.0 |
教室 |
共通講義棟2号館
102室 |
毎年開講 |
【読替】H19年度以前生は「自然人類学」(基礎講義科目)として履修可
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生命と環境4 生物人類学:
松浦 秀治 [生活科学部]
近藤 恵 [生活科学部] |
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LA科目を担当して |
この授業は、もともと基礎講義として開講していた「自然人類学」という科目とよく似た内容で、LA科目として「生物人類学」になっています。
様々な学問を学ぶうえで、言葉で覚えるべき用語や知識等とは別に、“実際に目で見ないと解らないもの”があります。特に生物学的な人類学では化石を扱うことが多いので、見ないと解らない。だから授業ではスクリーンを使って、なるべく多くの古人類資料の写真や図を見てもらっています。また、『科学とは何であるか』というのを含めて学んでほしいと思っています。例えば、“学問と科学の違いは何ですか?”と訊ねると答えられない人がほとんどです。どういう要素があると科学と言えるのか、それを理解しないうちに個々の知識を学ぼうとしても何をどう学んでいいのか解らないです。学問論、体系論、科学論…それらをきちんと学ぶべきだと思うし、また使用される用語の定義の確認は必須といえるのに、あまりやらないことが多いですよね。だから授業では、「ちょっと寄り道」を含めて、色々なことを織り込んで話すことを意識しています。
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学生の皆さんへ |
アメリカ合衆国ではどこの大学でも必ず人類学部があり、自然人類学、文化人類学、考古学など、それらを複合したことを全員が必修で学びますが、日本の大学では、あまり重要視していません。しかし、知識として、自分たち人類がどこからきたのか知らなくていいのか?人類の由来・本質・変異、また日本人の起源など、知らなくても生きていけますが、そういった基礎的・基盤的な理解を含めて、「ヒト」を冷静に多面的・多角的に捉えるということも学んで今後の人生に役立ててほしいと思っています。
例えば、ニュースなどで報じられる人種問題は、学問的に正しく言えば民族問題と言えます。しかし一般的には、人種と民族の違いというのも知らないため、このように学問で使われる用語と社会で使われる言葉に齟齬が生じています。正しく冷静に物事を見るための知識と技法を学ばないと本質を見失うので、そういうことを含めて、みんなにもっと人類学を学んでほしいです。
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授業風景 |
松浦先生の授業では、スクリーンに様々な写真や図を映し、それらについて細かく解りやすく説明をしていました。また、先生自身が発掘・調査に行った時の資料の説明では、同行した他の研究者との話や調査した土地の周囲環境など、様々な話を織り交ぜていて、それに聞き入る学生たちの熱心な姿が印象的でした。 |
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取材(文・写真):教務チーム |
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