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2023年11月9日更新
2023年10月3日 第1回
担当ライター:白石翠
2023年秋学期のアバナードによる寄附講座「デジタル社会におけるSDGsとDXを用いてCSVサイクルを体験」では、社会課題をDXで解決する力を身に付けるべく、4カ月の講座期間の中で自ら課題を見つけ、それを解決するためのアプリ開発にチャレンジします。アバナード社員も参加し、学生たちの主体的な学びを後押し。授業の様子を、学生スタッフのみなさんが発信します。今回は初回の模様を文教育学部3年の白石翠さんにレポートしていただきました。ぜひご覧ください。(アバナードスタッフ)
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こんにちは。お茶の水女子大学3年生の白石翠です。
10月3日、後期授業「総合コース」の最初の授業が開講されました。
今学期の「総合コース」は、お茶大生がITコンサルティング会社であるアバナード社の協力のもと、お茶大構内の課題を生徒自ら解決していく、寄附講座です。
先が見えない現代社会では、学生が自ら真の課題を発見し、解決を導き出す力を求められています。この講座では、お茶大が抱える課題の中で学生自身が「解決したい」という強い意志を持つ課題に対し、テクノロジーの力で解決していくことを目指します。
テクノロジーの力で何をするのかというと、(なんと!)自分たちで実際に使えるアプリを開発し、最終的にはお茶大内はもちろんのこと、それ以外の大学など社会でも活用されることを目標としています。
とは言っても、受講生のほとんどはアプリ開発の経験がありません。そこで助けてくれるのが、アバナードのトップエンジニアの方々です。
アバナードは、世界最大級のプラットフォームであるMicrosoftに特化したソリューションを提供する、26カ国に拠点を置くグローバルITコンサルティング企業です。
そんなアバナードが掲げるパーパスが「人類に真のインパクトを与えること」です。持続可能な未来のための活動の一環として、お茶大での寄附講座が開講されました。
また、今学期は去年の「総合コース」を受講した3名の学生が、スタッフとして共に授業を作り上げるお手伝いをしています。この記事を書いているSも学生スタッフの1人ですが、授業が開始される2カ月前から、お茶大生のことを第一に考えて講座を考えてくださっているアバナードの方達と接してきました。そのため、学生と企業、そして大学が一緒になって作り上げる授業として、刺激を受ける毎日です。
学生スタッフも含め、メンバー全員が本気で準備していただけあって、受講者が集まらなかったらどうしようという不安で押しつぶされそうでしたが???。
ありがたいことに、最初の授業には多くの学生たちが参加してくれました。
最初に、アバナードの方から、講座とアバナードについての説明がありました。授業内で企業について聞ける機会は滅多にないため、とても新鮮です。次世代を担う人材としての期待を感じ、責任を感じるとともに期待が高まります。
次に、学生スタッフによる心理的安全性ワークに取り組みました。
一つ目のワークは、お互いに「好き」を全力で発信し、全力で受け止めるという内容で、緊張していた雰囲気が一転、柔らかな笑顔が教室に溢れます。
二つ目は、ペアで行いました。話しているうちに自分の知らなかった自分に気付くなど、こちらも盛り上がりました。
最後に、アバナードのお二人から学生へお話がありました。
「自分が何気なくやったことが、世の中に広まり、それが大きなムーブメントとなってビジネスにつながることがあります。これからの時代、何事も思いつきとひらめきが優先されますが、そのひらめきがテクノロジーと結びつくことで、これまでなかったような驚くべき技術やサービスができあがります。今回の授業では、学生のちょっとした考えを形にするサポートをアバナードがしていきたいと思っています。」
——お茶の水女子大学客員講師 兼 アバナード(株)モダンワークプレイスリード
小西まさ美さん
「結果として成功するかしないことも重要ですが、まずは試してみるってことがとても大事です。この機会に、どんな些細な疑問でも、発信してほしいです。その積み重ねで、課題を見つけるアンテナが育ちます。みなさんのような若い人材に、自分が世の中を変えることができる?未来を作ることができる人間だと思えるようになってほしいです。」
——お茶の水女子大学客員講師 兼 アバナード(株)コーポレートシチズンシップリード
日野紀子さん
お二人のお話を聞き、私たち学生は普段から無力感に支配されているかもしれない、と改めて感じました。「自分には何もできない」と思うのはある意味楽ですが、誰しもが心の奥には「自分は世の中に求められたい」という思いを持っているのではないでしょうか。
今回の授業では、そんな私たち学生を企業の方たちが実際に引っ張ってくださり、本来の力に気付かせてもらえるチャンスかもしれません。
〈授業を受けた学生より〉
「これまで自分は特に問題意識を持っていなくて、そんな自分が嫌いでした。でも、今日この授業を受けて、授業を受けることで自分が変われる気がしました。この授業を受けている自分が好きです。」
次回は、青山学院大学地球社会共生学部長で音楽家でもある、松永エリック?匡史さんによる学内公開セミナーです。ソーシャルイノベーションとアーティスト思考が組み合わさると、一体何が生まれるのでしょうか。お楽しみに!