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2024年2月15日更新
2023年12月19日 第12回
担当ライター:白石翠
こんにちは。アバナード寄附講座で学生スタッフをしています、お茶の水女子大学文教育学部3年の白石翠です。
12月19日火曜日に、年内最後となる12回目の授業が行われました。春から夏、そして秋冬と、あっという間に季節が一周しました。私たちの授業もいよいよ佳境に入ってきて、アプリの構想も実現へと向けて一直線です。
今回の授業では、それぞれのグループに分かれて、実際に作るアプリの構想をさらに深めていきます。すでにインプットは完了し、アウトプットの段階です。春からあたためてきたアイデアたちは、無事に花開くのでしょうか。
私たち学生スタッフも、担当のグループに補助に入り、一緒に構想を練りました。今回は私が関わったグループをちょっとだけご紹介します。
「水筒率100%!」グループでは、「買わなくてもいい」ペットボトル飲料の購入を少しでも減らすため、ウォーターサーバーと連携できるアプリの開発を目指しています。
ついつい買ってしまうペットボトルですが、メンバーたちは自動販売機で購入するたびに少し胸が「ちくっ」と痛んでいました。そんな小さな痛みに目を止め、今回の案に至ったそうです。
なぜペットボトル飲料を買うのか。その原因を追っていくと、自分たちの生活習慣にたどり着きました。「朝起きて大学に向かうけれど、ドタバタして水筒を用意する時間がない」「授業の合間に喉が渇いたら、つい自動販売機に向かってしまう」……。ちょっとした「怠惰」が原因で、お財布にも環境にも良くない状態になってしまっていたことに気づきます。
そこで考えたのが、ウォーターサーバーと提携できるアプリです。手持ちの水筒やペットボトルを持参するだけで、無料でおいしい水をくむことができ、新たなペットボトルの消費量も減らすことができます。給水した量に応じてポイントが貯まり、それに応じて画面上のキャラクターが育っていく、育成ゲームのようなシステムを取り入れることで、ユーザーが楽しみながらエコ活動を推進することができます。
お茶の水女子大学のキャンパス内には、たくさんウォーターサーバーがあるわけではありません。「水筒率100%!」グループは、この講座をきっかけに、大学全体でペットボトル消費量の削減に取り組むことを第一の目標に掲げています。さらには、将来的に街の至る場所にウォーターサーバーが設置され、日本全体で利用されるシステムになることを目指します。
私自身も、授業の合間に「つい」ペットボトルを買うたびに、胸が痛む感覚がありました。加えて、ジュースやお茶を買うことよりも水を買うことが多いため、「大学内にもっとたくさん給水スポットがあればいいのに」と日頃から思っていました。そのため、もしこのアイデアが実現すれば、私自身も非常にうれしいです。こんな風に学生のニーズに応えながら、同時に環境にも配慮した取り組みは、相互に良い影響を与えてくれると考えます。
実はこのグループ、今回はメンバーが欠席して1人での参加でした。ですが、自分から学生スタッフである私や社員の方に声をかけることで、1人で悩みながら時間を無駄にするのではなく、普段とは違うメンバーで新しいアイディアを出し合い、有意義に過ごすことができました。この「巻き込み力」こそ、今回の講座で培われたものの一つではないでしょうか。
この講座もいよいよ佳境に入ってきました。今回で私が記事の執筆を担当するのは最後になります。春から何度か記事を書かせていただき、やっと慣れてきたと思ったところで、気付けば最後の回になってしまいました。社員の方や先生に助けられながら作り上げた講座はもちろんのこと、その内容をこの記事を通してお伝えするのも、いつしかとても楽しい取り組みになっていました。年明けからは、より一層一回の授業を大切にし、自分にできることを精一杯やっていきたいと思います。
ということでみなさま、年明けの授業をお楽しみに! 来年もよろしくお願いいたします(2023年大晦日より)。